オンライン英会話の初期費用は、かなり抑えられる
オンライン英会話に必要な道具とは
オンライン英会話を始めるためには、最低限必要な道具があります。といっても、初期費用はそんなにかかりません。また、高価な道具を検討している場合でも、まずは最低限の道具を揃えて、実際の授業を何度かこなしてみることをおススメします。その方がその後に、理にかなった道具のチョイスが出来るはずです。
簡単にご紹介しますと、オンライン英会話を始めるには、以下のものが必要になります。
パソコンかスマホ(タブレットも可)
ヘッドセット(マイク付きのヘッドフォン)
インターネット環境(ビデオ通話が出来る光回線が望ましい)
たったこれだけなのですが、それぞれ、どれくらいの性能をもった物が必要になるのか、迷う方も多いと思います。もちろん、高価なパソコンや、ヘッドセットを揃えれば間違いはないでしょう。ただ、実はオンライン英会話をやるのに必要な道具は、かなり性能が低くても問題はありません。
今回は、私の経験から、オンライン英会話のために必要な、最低限の道具をご紹介したいと思います。ここでいう最低限の道具とは、なるべくお金を使わずに、それでいてストレス無くオンライン英会話をこなすことが出来る、という物です。初期費用はかなり抑えられるはずなので、勢いで大金を使わないようにご注意ください(大金持ち以外)。
パソコンかスマホは、最低限の性能があれば問題は無い
スマホだけでも十分に勉強は出来る
スマホをお持ちの方は多いと思います。ですので、まずはスマホだけで始めてみるのも良いと思います。多くのオンライン英会話サービスが、スマホのアプリを用意しているので、それをインストールすれば、すぐに始めることが出来ます。スマホの性能としては、よっぽど古い機種でなければ問題は無いはずです(普段使いで支障が無い機種なら大丈夫)。
パソコンと比べた場合のデメリットとしては、スマホにはキーボードが無いので、慣れていないと先生とのチャットがやりにくい、ということが挙げられます。オンライン英会話では、先生とのチャットが重要になる時も多いです。ただ、絶対に必要でもないので、まずはスマホだけで試してみて、必要だと思ったらパソコンに移行するのも良いと思います。
また、メジャーなオンライン英会話サービスのスマホアプリは、かなり安定しています(レアジョブ、ネイティブキャンプ、DMMなど)。ですので、パソコンの環境よりも、スマホのアプリの方が使いやすい、と感じる人もいると思います。何より、スマホは場所を選ばないので、出先で勉強したい人は、積極的に活用すべきです(ただし通信費にご注意を)。
加えて、パソコンで何かトラブルがあった場合に、代替手段として、スマホにアプリを入れておくのも賢い使い方です。実際に私も、パソコンで音声トラブルがあったときに、スマホのアプリで、すぐに授業を再開できたことがありました。デジタル機器を使っていると、すぐには解決できない問題が起こる時もあります。そのため、複数の手段を持っていると、柔軟に対応が出来ます。
パソコンは、YOUTUBEの720pが快適に見られるか、が目安
すでにパソコンをお持ちの方は、もちろんそれを利用することが出来ます。オンライン英会話では、ビデオの映像を使って、先生とコミュニケーションを取ります。ですので、その映像が快適に見られるかどうかが、パソコンに求められる性能ということになります。
10年ぐらい前の最安値帯のパソコンだと、動画がカクカクして快適に見れない、みたいな性能のものも多かったです。ですが、最近のパソコンならば、例え最安値帯のものでも、YOUTUBEがコマ落ちするようなものは、めったにありません。
ここでは、最低限必要な性能のパソコンを紹介するために、私が持っているもので、かなり性能が低いけれども、普通にオンライン英会話が出来た、というものを紹介します。
これは2015年の12月に発売された、ウィンドウズタブレットです。当時小学校向けに大量に納入されたものが、2020年頃にリース期限を迎え、中古市場に大量放出されました。そこで、ちょっとしたお祭りのようになり、1万円ぐらいで手に入れる事が出来ました(年始セールで2020円で手に入れた人もいた)。
性能は本当に最低限で、ブラウザの動作も、ややモタツキがあります。また、ウィンドウズの立ち上がりも遅いです。ただ、YOUTUBEの動画は1080P(フルハイビジョン)で視聴することができます(ただしギリギリ)。webカメラを内蔵していますので、ほぼ、ノートパソコンと同じような使い方が出来ます。ですので、オンライン英会話をやるには、まったく支障がありません。
タッチパネルでチャットも出来るのですが、キーボードを表示させると画面が狭くなるので、私は外付けのキーボードとマウスをつけて使っていました。持ち運びも簡単なので、タブレットでオンライン英会話をするのも、面白いと思います。
もう一つオマケで、さらに低いスペックのパソコンを使ったケースをご紹介します。
これは2011年1月に発売された、とても古いパソコンです。さすがに通常の使い方だと、すべてにおいて不便で使い物になりません。ですが、これにクロームOSを入れて、クロームブックとして使うと、まったく問題なくオンライン英会話が出来ました。
古いパソコンにクロームOSを入れるやり方は、パソコンにある程度詳しい方にしか、オススメは出来ません。ただ、これらのパソコンはすでに、廃棄処分されてもおかしくないレベルのものなので、手元にそのようなパソコンをお持ちの方は、ダメ元で試す価値もあると思います。ご自分で調べて導入できる方は、ぜひやってみて下さい。かなり快適に使えて、ビックリするかもしれません。
ちなみに上記のパソコンは、クロームOSの導入以外、全くカスタマイズしていません。それでいて、起動スピードもかなり速いです(15秒くらい)。メモリも2Gしかないのに、youtubeの720P動画ならコマ落ち無しで動きます。ウィンドウズがいかに重いのかが、分かりますよね……。
最後に、現在の最安値帯のノートパソコンを探してみました。
これも文教向けで作られたものがベースで(中古ではない)、非常に安く手に入れる事が出来ます(2022/7/16時点で12800円)。恐らく、オンライン英会話をやる分には十分の性能を持っていると思います。ただ、性能が低すぎて、他の用途に使った場合、かなりストレスが溜まるはずなので、あまりおススメは出来ません。私が買うとしたら、これより一個上のCPUを積んでいるモデルにすると思います。
こちらは、CPUのスペックがだいぶ上がるので、他の用途にも使いやすいはずです。これでも結構安いので(2022/7/16時点で18000円)、まずはこういうパソコンを選ぶのもアリだと思います。
ヘッドセットやカメラも、最安値のものでまったく支障が無い
ヘッドセットは低価格帯でも必要条件を満たしてくれる
オンライン英会話で通話をするためには、ヘッドセットが必要です。私が使っているのは、最も安い価格帯のものです。
このヘッドセットは、セールになると1000円ぐらいで買えるものですが、性能的には十分だと思います。もう少し高い価格帯の物も試したことがありますが、オンライン英会話で使う限り、大して差は感じませんでした。むしろ、耳を完全に覆う形のヘッドホンを買ってしまうと、自分の声が聞き取りにくくなるので、注意が必要です(英会話には密閉型より開放型が望ましいと思われる)。
そもそも、海外の先生とビデオ通話をする場合、素晴らしい音質を期待することが出来ないです。高級なヘッドセットを使っている先生も、見たことがありません。ですので、最低限音が聞こえればよい、というレベルでやり取りをするケースが多くなるはずです。
もちろん、お金をかければ、ノイズキャンセリング付きのヘッドセットを買うことも出来ます。その場合、少なくとも自分の音声はクリアに相手側に伝わると思います。しかしそこまでやる必要があるのかどうか、安いヘッドセットを試してみてから、検討した方が良いと思います。
余談ですが、鶏の鳴き声とか、家族の話し声が聞こえまくる先生に当たることも時々あります。そういう先生こそ、ノイズキャンセリングヘッドホンを導入すると、最高の成果を得られるでしょう(誰かプレゼントしてあげて欲しい)。
注意点として、ヘッドセットを買う前に、パソコンとの接続方法を確認しておいてください。というのも、昔のパソコンだと、マイクと音声出力が二つに分かれているものがあります。上記のヘッドホンは、接続端子が「3.5mm接続」となっていて、コードが一本しかありません。心配な方は、USB接続のヘッドフォンを選ぶという選択肢もあります。ただし、USB接続のものを買うと、スマホでは使えないので、そちらもご注意ください。
webカメラも高い物はまったく必要ない
以前、英語学習におけるデュアルディスプレイの利用法をご紹介しましたが、現在私は、据え置きのパソコンでオンライン英会話を利用しています。リモートワーク中なのもあって、外出先でパソコンを使う機会がほとんどありません。据え置きのパソコンでオンライン英会話をやる利点は、画面のスペースを大きく利用できることです。先生の表情がしっかり見れますし、教材も使いやすくなります。
据え置きパソコンでオンライン英会話をやる場合、webカメラを買う必要があります。私が使っているのは、こちらも最安値帯のものです。
ヘッドセット以上に、webカメラは高い物を買う必要がありません。高い物を買っても、オンライン英会話では、その能力を発揮できないと思います。私も、ちょっと高価なwebカメラを持っているのですが、それは視野角が120度もあるため、部屋の隅々までビデオに写ってしまう、という副作用がありました(つまり多人数のビデオ会議用)。
上記のカメラは視野角が55度なので、一人が写るのにちょうど良いです。画質は普通です。ヘッドセットの件と同様に、そもそもオンライン英会話では、高画質での映像をやり取りするケースがほとんど無いはずです。あまり高画質にしてしまうと、回線が重くなって、コマ落ちするような問題も起きかねません。ですので、サービスのシステムが、意図的に画質を抑えていることもあると思います。
上記のwebカメラですと、最高画質が720pですが、実際の授業だと480pぐらいの映像でやり取りするケースが、ほとんどかと思います。画質よりも回線の安定の方が優先される世界なので、そこは仕方がないです。というわけで、低価格のカメラで十分だと私は思います。
ちなみに私は現在、ヘッドセットのマイクを使っていません。というのも、上記のwebカメラにはマイクの機能も付属しており、そちらを使っているのです。音質も特に問題は無いようです。試しに、数人の先生に、ヘッドセットとカメラ付属のマイクを聞き比べてもらったのですが、なんと、カメラ付属のマイクの方がやや評判が良かったです。だとしたら、ヘッドセットいらないじゃん、ということになりますが、……確かにそうなんですよね。
安い道具を使い倒していった方が、結局はコスパが良い
良い道具は長く使えるので、結局はコスパが良い、という話が様々なジャンルでされる時があります。ただ、デジタルデバイスの世界では、それが当てはまらないケースが結構多いです。高価な物でも結構故障しますし、修理費用がかさむケースもあります。修理するよりも新たに買ってしまった方が、コスパも良いし、ストレスも溜まらない、という事もよく起こります。
ですので、初めは安くて、そこそこ評判の良い道具を使うことをおススメします。オンライン英会話は、初めてみてから分かることもたくさんあります。ですので、ご自分で経験を積んで、必要に応じて道具を揃えていくのが賢いやり方です。