毎日英語を3時間、7年間勉強して得られたもの3選(英語力以外)

大きすぎる目標は、日々の学習のモチベーションを奪うかもしれない

私は35歳の時に英語の勉強を再開して、それからほぼ毎日3時間の学習を継続してきました。おかげで英語力はそれなり上がりました。毎日英語を3時間勉強するのは、はたから見たら結構キツイことのように見えるかもしれません。ただ、いったん習慣化して、毎日のルーティンに組み込むことができたら、そこまで苦労しなくても出来ることだと思います。

そうは言っても、英語学習を始めて挫折してしまう人は結構いるようなので、確かに「簡単です」とは言えないです。ただ、私はそこまで勤勉な人間ではないですし、英語に対して、めちゃくちゃ情熱があったわけでもありません。

それで、なぜ習慣化出来たかというと、うまく環境設定が出来たからだと思います。優先順位を定めて、あたかも難易度の高いゲームをやるように、勉強を続けてきました。そこら辺のモチベーション管理に関しては、以前に書いたのでよろしければご覧ください。

この戦略がうまくハマったのは、たまたまこの戦略が自分の性質に適していて、運が良かったという要素もあると思います。ですので、物事が続くためには、忍耐や苦労よりも、周囲の環境を無理やり持ってきて、本人がそれを、なんとなくやらざるを得ない状況にする、みたいな試みが必要かと思います。

ところで、学習を続けるためには、目標を設定するのは良いことです。例えば、TOEICの点数であったり、英検だったりを目指すことはモチベーションを高めてくれるでしょう。また、その目標をクリアしたときには達成感が得られるでしょうし、さらに先に進む意欲も沸くかもしれません。

ただ、毎日の学習は非常に地味で、淡々と続くものです。ですので、設定した目標がものすごく遠く感じられたり、テストで上手くいかなくて、むしろモチベーションが削がれたりもすると思います。大きな目標を設定してしまった結果、勉強が続かなくなるケースもあるのではないでしょうか。

私も、TOEICと英検を目標に設定はしていました。ただ、あまりそれを意識しすぎると、それがストレスになるということも感じていました。ですので、目標を設定することは良いことですが、それに囚われすぎると危険だと思います。

ただその場合、日々の学習のための動機づけを、どのようにコントロールすればいいのか、迷うこともあると思います。設定した目標以外に、何か勉強を続けるための要素があるのでしょうか。思い返すと、結構あった気がします。むしろ、そちらの方が勉強を続けるために、役立ったんじゃないか? と思ったので、今回はそれを紹介したいと思います(前置き超長い)。

毎日3時間勉強して得られたもの3選

1.心の平和(毎日3時間、悩みやストレスから強制的に切り離される)

この要素が、もしかしたら勉強を続けられた一番大きなものかもしれません。つまり、仕事や人間関係とかで悩みが発生していても、勉強はそれと関係なく、毎日3時間やることになっています。そのため、勉強中は基本的に、英語のことしか考えません。すると、その時間がメンタルヘルスにポジティブに働くのです。

あまりに大きな問題が発生していると無理ですが、そうでもなければ、一番の解決方法は「考えすぎないこと」です。ただ、それはみんなが分かっていて、なかなかやれない事です。「考えすぎないこと」を手に入れるには通常、瞑想法のようなテクニックが必要になったりして、それはそれで敷居が高いです。

一方で、英語学習をかならず毎日3時間やる、というのは、テクニックではなく、ただの行動です。もちろん、習慣化させるまではめちゃくちゃキツイですが、いったんできるようになれば、ほとんど自動のような感じで続けることが出来ます。すると、その3時間があたかも、心の休憩時間のように働くことがあります。

実際、英語学習の3時間が、心の平静を保つのにかなり役立っていると思います。そういうメリットをいったん感じると、よりこの習慣を続けようという気持ちが高まります。つまり、心の平静のために勉強の意欲がわく、ということもありえます。そう考えると、結構、マインドフルネスとか、瞑想みたいなテクニックにも、ちょっと近いのかなぁ。例えば、ランニングとかを習慣化している人たちも、そういう恩恵を感じているのかもしれませんね。

2.体の健康(トータルで考えればプラスに働いているはず)

これは結構逆説的な表現です。なぜなら、私は35歳で勉強を始めて以来、数々の体の不調に悩まされてきました。それらは、英語学習だけのせいではないと思いますが、無関係ではないと思います。ですので、確かに英語学習は体の健康に、マイナスにも働いています。

ただ、トータルで考えた場合、結構プラスじゃないかな、と思います。というのも、英語学習を続けるために良い椅子を買ったり、腰痛を抑えるために、ハンモックで寝るようになりました。さらに最近は、スタンディングデスクに移行しています。

ただ単に、中年になったという理由だけでは、私は積極的に体のケアをしようと思わなかったハズです。あくまでもゲームとしての英語学習があり、それをこなすために、体のケアが必要になったのです。結果として、最低限、整えることが出来ていると思います。

加えて、英語学習を始める前までは、飲酒量もかなりありました。ただ、それを続けると、勉強の効率がめちゃくちゃ悪くなるのが分かりました。ですので、酒の量もかなり減りました。意志が弱いので、今でも時々かなり飲んでしまいます。ただ、3日続けて大量飲酒とかは、しなくなりました。

酒を飲むと、記憶力や判断力が著しく低下します。勉強をしているとそれが良くわかるので、それに嫌気がさすことで、飲酒の誘惑にそこそこ抗えていると思います。健康診断の前だけ酒を飲まない人がいますが、感覚としてはそれに近いかもしれません。つまり、その健康診断の頻度が一週間置き、みたいな感じです。スコアや効率が悪くなるのが嫌なので、酒も控えるようになりました。

3.新しい情報(英語を通じて情報を得たり、人と出会ったり)

私は小説を書くのが趣味なのですが、実は読書量はあまりありませんでした。本をたくさん読まないと、良い文章は書けないという人がいますが、私はそうは思いません。ただ、インプットが少ないと当然、出せるものの種類や量は限られていきます

そして、そのインプットは本ではなくて、映像でも問題はないと思います。インターネット上の文字情報やニュースも、立派な情報源になるはずです。私も最近はほとんど、ブログやYOUTUBEが情報源になっていて、特に疑問に思っていませんでした。ただ、それだけだと、自分の好きな情報しか取り入れなくなります。したがって、今の時代の人は特に、情報が偏りがちです。

それが、英語学習を始めたおかげで、いろんなソースから情報を得るようになりました。第一の目的が英語学習なので、例えばリスニングの教材を選ぶときに、そのジャンルはほとんど気にしません。すると、ある意味強制的に、以前は興味の無かったジャンルの情報が、目や脳に入ってきます。これが結構刺激的で、人生を豊かにしてくれていると思います。

学習6年目にオンライン英会話を取り入れて、今は毎日、外国の人(ほぼフィリピンの人だけど)と会話をするようになりました。私はもともと、東南アジアが大好きだったのですが、南国の人と話したり、その考えに触れるのは非常に楽しいです。もちろん、英語以外に勉強になることもたくさんあります。

自分が触れる情報を多様化するのは、直接やろうとすると非常に面倒だし、面白くもないかもしれません。それが私の場合、英語学習のおまけとして実現できているので、お得な感じがします。さらに、このことが、一見単調に見える英語学習を、結構華やかにしてくれていると思います。

英語じゃなくてもいいけど、英語はオススメです

大人になってから趣味を見つけるのは、なかなか難しいと思います。生活が結構パターン化しているはずなので、それを変更するのは苦痛が伴います。

最初の3か月、そして1年目が特にキツイはずです。ただ、そこを乗り越えると、英語学習が習慣化されて副次的なメリットがたくさん出てくるはずです。その副次的なものが、またモチベーションに寄与して、続けることがそこまで苦にならなくなります。

お金がかからないし、場所も選ばないし。上にあげた副次的なメリットに魅力を感じたならば、ぜひ英語の勉強を始めてみて下さい。3時間が無理なら、2時間でもいいかも。私は35歳で始めましたが、例えば定年後に始めるとかでも、十分、享受できるものはあると思います。