基礎なしで英会話の勉強を始めると相当ツラい

基礎を固めてからの方が結局近道になる

英語学習を始めよう! と思い立った方が「英会話からやってみようかな」と思うのは普通のことだと思います。オンライン英会話のサイトでも、「初心者でも大丈夫」みたいな触れ込みをしているところもあります。ただし、ここにはちょっとした落とし穴があるので注意が必要です。

結論から言うと、最低限、中学英語の文法と語彙は身につけてから英会話を始めるべきです。それがないと、オンライン英会話で先生を前にしても、何もすることができません。できれば大学受験レベルまでの文法と語彙力を身に着けた後に、英会話を始めるとスムーズに勉強が進むと思います。楽しさも格段に違うはずです。

留学しただけでは英語力は身につかない、ということをよく聞きます。これは英会話に関しても同じで、基礎の基礎がない状態で実践の場に立つと、学習が非常に非効率になってしまうのです。例えばオンライン英会話でも文法を身につけることはできます。ただし、英語で英文法の授業を受けるというのは非効率だし、初学者にとってはレベルが高すぎます。

オンライン英会話は英語学習のとてもよいツールです。それは間違いありません。私は学習4年目までTOEICの点数を目標に勉強をしていたので、スピーキングは全くやっていませんでした。ただ、その後、英検1級を受験するために、オンライン英会話を始めました。すると、すぐにその学習効果が実感できました。リーディングやリスニング、文法など、英語力全般に対していい影響がありました。

TOEICはリーディングとリスニングだけのテストです。これらはインプット型の学習(暗記・反復など)で対策が出来ます。ですが、スピーキングはアウトプット型の学習です。つまり、英語を実際に運用する、ということが試されるわけです。すると、文法の正しい理解が必要なことが身にしみて解るし、自分の伝えたい内容に対して、語彙や慣用表現を実践的な意味でストックする必要が出てきます。このことは学習のモチベーションにも大きく貢献してくれました。相手にうまく伝えられないとくやしいので、勉強の意欲がわきます。また、楽しく会話出来た後には達成感も感じられます。

そんな感じで、私は学習7年目にして4技能を同時に学習する大切さを学びました(遅すぎる)。英会話と英作文はもっと早く勉強を始めるべきだったと思っています。ただし、英語の初学者の方にとっては、英会話の優先度は高くないと思います。学習が非効率になることに加え、文法や語彙のレベルが低いうちで英会話を始めると、非常にストレスが溜まるはずだからです。うまく伝えられない、という状態が長く続くと、英語学習のモチベーションが失われてしまうでしょう。

ですので繰り返しになりますが、基礎を身に着けてから英会話に挑戦するのがおすすめです。私のケースで言えば、文法学習に一区切りがついた学習3年目ぐらいで着手するのが理想的だったと思います。基礎を身に着けた段階での英会話は、得るところが非常に大きいと思います。ですので少し話はそれますが、TOEICにこだわりが無いならば、スピーキングのテストがある英検を目指した方が、英語力を伸ばす意味では近道かもしれません。