それぞれまだ始めたばかりですが、両方ともヤリガイがある
私は現在、elsa speakを始めて約一か月半、英語のハノンの初級は約一か月経過というところです。それぞれ毎日、10分から20分ぐらい継続してやっています。ご存じない方にご紹介しますと、elsa speakはスマホのアプリで、英語の発音練習をすることが出来ます。特筆すべきなのが、音声入力をAIが判定してくれて、間違って発音した部分を正確に指摘してくれる機能です。かなり優秀なアプリで、人気もあります。私はまだ始めたばかりですが、今後も当分お世話になりそうです。
そして、英語のハノンは、英語のフレーズのパターンプラクティスの参考書です。ドリルのように英語のフレーズを繰り返して、スピーキングの瞬発力を鍛えることが出来ます。また、部分的に単語を入れ替えたり、時制や文型を変えたりする必要があるので、文法を体に染み込ませるためにも、非常に効果的です。
パターンプラクティスの手法自体は、元々あったみたいですが、この本の洗練された内容で、一気にブームになったようです。私はかなり乗り遅れたのですが、ツイッターでオススメしている人が多かったので、やってみました。そして、その良さを日々感じています。「英語学習はやりこみゲーム」だと私は思っているのですが、この本は質の良い「やりこみゲーム」を提供していると思います。英語のハノンはもう少し時間をかけてやったあとに、詳細なレビューを書きたいと思っています。
二つを組み合わせると相乗効果がある
ところで、狙っていたわけではなくて私は偶然、elsa speakと英語のハノンをほぼ同時にやりはじめました。その結果、この二つを同時にやるメリットを感じたので、今回はそれについてご紹介したいと思います。ただ、この相乗効果に関しては、中級者以上の方に特に恩恵があると思います。ですので、まずは中級者以上の方向けに説明をします。そのあとに、学習初期でこれらの素材をどう扱うかの考察もしたいと思います。
英語学習の中級者以上の場合
ここでいう中級者以上とは、中学英語の文法と語彙をマスターしている人を想定しています。その場合は、英語のハノン初級の内容は、ほぼ難なく理解できるはずです。パターンプラクティス自体はなかなか難しいと思いますが、英文の難易度は高くないです。ここがポイントです。
英文の難易度が高くないので、パターンプラクティスの練習中に、単語の発音に集中がしやすいです。短い文章を繰り返す中で、同じ単語の発音を何度もすることになります。よって、英語のハノンのパターンプラクティスが、elsa speakで学んでいる発音の、良い練習の機会になるのです。
これが長い文章の音読だったりすると、それぞれの単語の発音にフォーカスするのは、結構難易度が高いです。適度に短い文章の方が、発音の練習には適していると思います(特に発音が苦手な人にとって)。
例として、私が実際に、相乗効果を感じたケースをご紹介したいと思います。
私は特にwの発音が苦手なのですが、elsa speakのおかげでだいぶ改善したと思います。具体的にいうと、withの発音を「ウィズ」と発音すると、elsa speakでは正解になりません。AIにwithの発音を認めてもらうために、上級者のブログやYOUTUBEを参考にさせて頂きました。その結果、withは大げさに書くと「ォウィドゥ」と発音するとAIがほぼ正解と言ってくれることが分かりました(最初に小さなォを入れるのがポイント)。
これは他のwが付く単語にも応用できます。willを発音する場合、「ウィル」だと不正解。「ォウィゥ」だと正解。みたいな感じで、wがつく単語を次々とelsa speakで検証することができました。あとはたくさん練習して、正しい発音を定着させる必要があります。
先にも述べたように、長い文章だと発音に集中がしにくいです。それが、英語のハノンだと、正しいナレーションの後に、適度な長さの文章を繰り返し練習することになります。私にとって、これが絶好のwの発音の練習機会になっています。
苦手なのはw以外にもたくさんあって、日々勉強中です。例えば、yourを「ユァ」と発音すると、アプリ上ではほぼ不正解になります。研究した結果yourは「ヨォァ」で正解になることが分かりました。今まで7年勉強してきて、yourの正しい発音を知らなかったわけで、情けない話です。ただ、elsa speakのおかげで、ようやく自力で発音矯正が出来そうです。英語のハノンのパターンプラクティスをしながら、正しい発音を、自分の口と脳にしみ込ませています。
ちなみに、上級者の人でも、英語のハノンの初級で、文法の分野でもかなり効果を得られると思います。というのも、パターンプラクティスを繰り返すことで、既に知っている文法事項が、運用できる形に変換されるからです。理論的に知っているからこそ、血肉になる喜びがあると思います。
一方で、英語学習の初心者の場合
elsa speakは英語学習初心者の方に、かなりおススメです。一番最初に発音学習をしっかりやると、その先の学習効率がかなり良くなります。私も最初にこのアプリに出会いたかったです。このアプリが出来るまでは、発音の学習は独学者の鬼門となっていました。なぜなら発音の練習は、個人でやるには限界があるからです(チェックしてくれる人が必要)。このアプリはある意味、独学者にとって、発音学習の救世主のような存在です。ぜひ試してみて下さい。
ただ、このアプリでは、発音以外の学習はほとんど出来ません。そこで、文法の学習のために、初心者の方が英語のハノンを選ぶケースもあると思います。ただし、英語のハノンは語彙や文法解説のレベルが、初心者に対してはだいぶ高いと思います。恐らく、本当にゼロから英語学習を始める場合は、英語のハノンでの繰り返し練習が、かなり苦痛に感じるはずです。もし辛すぎると感じたら、初めは簡単な瞬間英作文や、中学生向けの文法のドリルをこなして、それから英語のハノンに挑戦してみて下さい。ちなみに、瞬間英作文の一冊目は以下がオススメです。
ただし、簡単な教材を選んだとしても、初めのうちは同じフレーズを、呪文のように繰り返すような訓練が必要になります。ですので、学習初期はかなりキツイ、ということを頭に入れておいてください。特に最初の3か月は、英語学習がかなり辛く感じると思います。一旦習慣化されれば、その後だんだんと楽になっていきますので、初めのうちは辛抱が必要です。
英語のハノンの初級は、初級者向けではない
私は英語のハノンをかなり気に入っていますが、同時にだいぶ歯ごたえがあるな、と感じています。恐らく、私が学習4年目より前(TOEIC900点を取る前ぐらい)にこの本に挑戦していたら、結構ストレスを感じていたのではないかと思います。そういう意味で、学習初心者にはあまりオススメできないと思います。
一方で、中、上級者にはたくさんの効果が見込めると思います。まず、中学英語の総復習が出来ます。さらに、パターンプラクティスを繰り返すことで、文法事項を脳にしみこませて、その運用能力を高めることが出来るでしょう。私はオンライン英会話を毎日やっているのですが、そのウォームアップにも非常に適しています。英語のハノンのおかげで、英語の口が回りやすくなった感覚があります。
加えて、elsa speakをやっていれば、パターンプラクティスの時に、発音の練習もする事になります。このアプリと書籍の併用は、スピーキングの学習をだいぶ効率化してくれるので、ぜひ試してみて下さい。おススメです。