精選模試リスニング3・リーディング3の難易度は、高地トレーニング向きなので注意が必要

だいぶ難しいので、点数を取れなくてもがっかりする必要は無い

英検1級受験のために、私はここ最近、TOEICの受験を控えていました。そして、3年かけて英検1級に合格することが出来たので、今度はTOEICの満点を目指して勉強をしようと考えています。ということで、今回、TOEIC精選模試3のリスニングとリーディングをやりました。

以前、精選模試の1と2に大変お世話になっており、その出来の良さも知っていたので、恐らく3も良いだろうと思って購入をしました。やってみた結果、以前の印象と変わらず良い本だと思った一方で、だいぶ難易度が高いなー、とも思いました。初めは、私がTOEICに対してブランクがあるからなのか、と思ったのですが、ネットのレビューをさらっと見た感じ、やはりだいぶ難しい模試として、評判になっているようです。

TOEIC満点を目指すことにしたので、私にはちょうどよいレベルの本だと思いました。ですが、公式問題集をやったあとにこの本をやると、点数が取れなくてがっかりする人も多いと思います。なので、この本に挑戦する人は、難易度の高さを最初に認識しておいたほうがいいかもしれません。高地トレーニングにはいいかもしれませんが、あまり難しい本をやると、モチベーションに悪影響があるので注意が必要です。

公式問題集で取った点数と比較をしてみる

前回、公式問題集8のレビューを書きました。

公式問題集には二つの模試が収録されています。その結果がこちら。

テスト1

リスニング   98/100 part3で2ミス

リーディング  95/100 part5で3ミス、part7で2ミス

テスト2

リスニング   99/100 part1で1ミス

リーディング  97/100 part7で3ミス

久しぶりにやった割には、点数が取れたと思います。ただ、満点を目指すならば、リーディングの修業がまだまだ足りないなー、という印象でした。

実は、公式問題集4も最近やっておりまして、その結果がこちら。

テスト1

リスニング   95/100 part2で1ミス part4で4ミス

リーディング  97/100 part5で2ミス、part7で1ミス

テスト2

リスニング   96/100 part2で1ミス part3で2ミス part4で1ミス

リーディング  97/100 part5で1ミス、part7で2ミス

リスニングで集中が切れてしまい、だいぶ点数を落としてしまいました。問題自体は難しくないので、取りこぼしをしない練習をしたいと思います。リーディングは、まだ単純に実力不足だと思います。もっと模試や問題集をやる必要がありそうです。

ということで、私の現状の実力だと、リスニングはしっかり集中できれば、恐らく97%~99%は取れるはず。リーディングは3年前からあまり変わらずに、95~97%取れるぐらいだと思っています。では続いて、精選模試3の結果と比較したいと思います。

まずは精選模試リスニング3と比較

テスト1 95/100 part1で2ミス part4で3ミス

テスト2 92/100 part2で1ミス part3で2ミス part4で5ミス

テスト3 91/100 part2で2ミス part3で7ミス

テスト4 94/100 part1で1ミス part2で1ミス part3で2ミス part4で2ミス

テスト5 94/100 part2で1ミス part2で2ミス part3で1ミス part4で2ミス

精選模試リスニング3には5つの模試が収録されています。結果は上記の通りで、平均点が93.2点でした。

公式問題集に比べるとだいぶ難しい印象でした。特にリスニングにも関わらず、結構難しい単語が使われている印象が強かったです。あと、設問が結構細かいことを聞いてくるので、細部を聞き漏らしていて後で困るケースが結構ありました。

公式問題集の場合は、聞き漏らしがあっても、選択肢を消去法で選ぶと、フォローできるケースも多いです。ただ、この精選模試3では、聞き取れない部分があると、それが致命的になるケースもありました。

あと、私の結果で顕著なのが、part1part2間違いが多いところです。ここは、公式問題集では、よっぽどのことがないと間違えない自信があります。しかし、今回は結構間違えました。原因としてはやはり、単語のレベルが高いことかと思います。特にpart1と2では、短い音声を完全に聞き取る必要がある為、一つでも聞き取れない単語があると、推測もしにくくなります。

TOEICの模試を作る立場で考えた場合、リスニングの問題を難しくする方法は、いくつかあると思います。最悪なのは、意地悪なひっかけ問題や、根拠があいまいな問題を増やすことだと思うのですが、そういうものはそこまで無かった印象です。

ただ、この本のように、リスニングの難易度を上げるため、単語レベルを上げるのも、賛否があるとは思います。恐らく、TOEIC本番では、ここまで単語レベルが高いリスニング素材は、なかなか出てこないはずです。ですが、900点以上を目指す人にとっては、より聞き逃せない緊張感が生まれるので、この方法はアリだと個人的には思いました。

次に精選模試リーディング3と比較

テスト1 88/100 part5で4ミス part6で2ミス part7で6ミス

テスト2 93/100 part5で2ミス part6で2ミス part7で3ミス

テスト3 93/100 part5で2ミス part6で1ミス part7で4ミス

テスト4 93/100 part5で2ミス part6で1ミス part7で4ミス

テスト5 93/100 part5で3ミス part6で1ミス part7で3ミス

こちらは、リスニングと比べてさらに難しかったです。正解率は平均して92点でした。単語のレベルが高い上に、それが問題や選択肢にたくさんちりばめられています。ですので、すべてのテストにおいて、時間がぎりぎりになりました。公式問題集では、私はだいたい10分弱は時間が余るので、これは大きな違いです。

精選模試リーディング3も、単語レベルを上げて問題を難しくしている印象がありました。私は英検1級の勉強を、ここのところずっとやっていたため、意味の分からない単語に出会うことはほぼなかったです。ただ、難単語が出る頻度が高いため、長文を読み切るのに時間がかかってしまいました。同時に、文章の意味の解釈にも時間がかかりました。

ただ、問題自体の質は良いと思います。こちらも変なひっかけ問題とかは、それほど無かった印象です。正答率が表示されているのが、この精選模試の良いところなのですが、10%代の正答率の問題があったりと、ちょっと難易度が高過ぎかな、と思うものもありました。理不尽に感じるものも、無くはなかったですが、それも経験・勉強だと思える範囲内だったと思います。

900点以上の人がさらに上を目指す時に使うと良い

この本はちょっと難易度が高すぎて、適している人が限られると思います。精選模試1と2はここまで難しくなかったので、この3をやってビックリしてしまう人も多いのではないでしょうか。モチベーションを奪われない様に、注意が必要です。

基本的には高地トレーニングと考えて、取り組むと良いと思います。特にリーディングは、時間制限を考えずにじっくり取り組む、というやり方でも十分勉強になると思います。この本を時間制限内にやろうとすると、多くの人にとっては、飛ばし読みをする必要も出てくる気がします。飛ばし読みは、内容の理解が出来なくなるので、あまりおススメできません。

また、この難易度の高さゆえに、繰り返しこの本をやる余地も大きいと思います。その分、お得と言えるかもしれません。実際、私も時間を置いて再びやりたいと思っています。

ちなみに現在私は「究極の模試600問+」をやっています。

こちらの本は、公式問題集に内容が近いと言われているようです。確かに、精選模試3とはかなり難易度に差があります。精選模試3をやったあとだと、この究極の模試の問題が、だいぶ楽に感じます。まさに高地トレーニングの恩恵を感じているわけですが、TOEICにおける高地トレーニングは、多くの方に勧められる方法ではないと思います。レベルが合っている教材にじっくり取り組んだ方が、モチベーションも維持しやすいですし、長い目で見れば効率が良いはずです。

ということで、精選模試3をやる場合は、難しいことを前提に取り組むのが良いと思います。本番前にシミュレーションとして使うと、ダメージを受けてしまう可能性もあるので、ご注意ください。