リスニングが出来るようになった、と感じるタイミングはいつ来るのか

結局3年半かかった(個人差がはげしいと思われる

私は学習の最初期に、音読パッケージで衝撃を受けて以来、その後もなかなかリスニングで聞き取れずに、イライラしたり不安になることが続いていました。ようやく少し聞こえるようになったかな? と思ったのが学習3年目後半です。 「聞こえるようになったかな?」という実感を得るタイミングは、個々人でかなり差があるとは思います。「何言ってるのか全然分からない」というストレスが軽減され始めるタイミング、と言い換えてもいいかもしれません。

私の場合、いきなりある日、バッと聞こえるようになった、という感じではなかったです。本当にゆっくり、じわじわと聞こえるようになりました。それでなぜ、3年目の後半が節目になっているかというと、聞こえる情報量が増えた結果、会話文全体の流れが推測できる段階になった、という事だと思います。その後は、より情報が増えていくだけなので、リスニングのストレスも比例して減っていきました。

現在TOEICのリスニングは9割5分聞き取れています。ただし、初心者のときに想像していたような聞こえ方とはだいぶ違っています。明確にそれぞれの単語が浮き上がるようには聞こえていません。会話が部分的にスピードアップしたり、単語の発音が省略されるケースも多いので、前後の文脈から、省略されている部分を想像で補いながら聞いている感じです。そのためには、大量に類似の文章を聞いた経験が必要です。

なので、リスニングは技術というよりも経験値、という印象を現在の私は持っています。 例えば、発音の悪い日本語を聞く時も、こちらがかなり頭で補って聞いてあげる必要があります。お年寄りのモゴモゴしたしゃべりを聞き取るのが上手な方は、かなり推測が働いているはずです。ニュースのように、はっきりと発音してくれるならば、推測はそれほど必要ないのですが、ほとんどの通常会話には、省略や単語の合体などが含まれています。

ちなみに、プロ野球の元プレイヤーの解説は、日本語としてかなり聞き取りづらいケースが多いです。野球の用語を知っていないと、日本人だとしても聞き取れないことが多いはずです。つまり、その言葉をたくさん聴いたことがあるか、というのがリスニングのポイントになります。

TOEICのリスニングは試験ですから、そこまでひどい省略はないですが、訛りも含まれているので、経験がものをいうのです。単純に言えば、慣れるしかないということです。なので、ネイティブの普通スピードを理解するには、相当な経験が必要だろうな、と私は想像しています。 というわけで、初心者の方は、リスニングで手応えを感じる為には時間がかかるかも、と思っていたほうがいいと思います。

脳にゆっくりと経験をつんでもらう感じ

リスニングで意味が取れない時期は特に、ストレスが溜まりやすいと思います。勉強の仕方が間違っているのではないか、と疑心暗鬼にもなってしまうでしょう。ただ最初は、全くわからなくて当然です。めちゃくちゃストレスは溜まると思いますが、自分の脳を、じわじわと英語に慣らしている過程だと考えてください。ある時点まで時間をかければ、脳に必要な情報が溜まって、そこまで意図せずとも意味が頭に入ってきます。私の場合はそうでした。「私の脳、頑張って!」と他人事みたいになれればだいぶ気楽です。なかなかそうはいかないですけれど。