学習が習慣化したとしても、やりたくない気持ちは残り続ける
私は毎日3時間の勉強を約7年半続けています。それが英語力を向上させる唯一の方法なので、避けて通るわけには行きません。勉強を毎日続けるのは本当に大変ですが、なんとか継続しています。これは自慢とかマウンティングではなく、英語を勉強すると決めた人は、マジでキツいけどやるしかないわけです。
例えば、TOEICで一定の点数を取ったら会社から報酬が出るとか、留学をしたい、みたいな目標があれば、モチベーションにはプラスになるでしょう。ただ、そのような具体的な理由付けがあったとしても、毎日勉強を続けることはかなり大変なはずです。さらに、私のように趣味で英語を勉強していて、学習の目的や報酬が特別には無い場合、モチベーション管理が結構ややこしくなります。
勉強を継続するにあたって一番キツいのは、学習を始めたばかりのタイミングだと思います。学習の習慣が身についていないので、体や脳が全力で抵抗をしてきます。私も最初の3か月は特に、やりたくない気持ちや、原因不明の腰や喉の痛みに襲われました。
もし、これから勉強を始める場合は、最初の3か月が最大の山場になるはずです。その場合のシミュレーションや、乗り切る方法などに関しては、以前に書いたので、よろしければそちらもご覧ください。
学習を1年続けることが出来れば、その後、続けることが出来る可能性がだいぶ高まります。勉強を続ければ続けるほど、「過去に費やした時間を無駄にしたくない」という気持ちが防波堤になってくれます。また、学習が一旦習慣化されれば、今度は逆に、体と脳がそこから離れる事を拒むようになります。つまり、「毎日勉強をしないと気持ちが悪い」みたいな状態が生まれるわけです。
とはいえ、毎日の学習には基本的に多くのストレスが伴います。ですので、いくら慣れたとしても、「やりたくないなー」とか「今日はさぼってしまおうか」という気持ちが、完全に消えることはありません。お酒を飲んだり、ゲームをしたり動画を見ている方が、楽だし簡単です。では、それでも勉強を続けるにはどうすればよいのか。
今回は、学習が習慣化した後にも襲ってくる、「どうしても勉強をしたくない気持ち」とどう付き合うべきかを、その「やりたくないレベル」に応じてご説明したいと思います。
勉強をやりたくない気持ちを3つのレベルに分けて、対処法を考える
まずは、やりたくないレベルを3つに分けてみました。ふざけているように見えるかもしれませんが、個人的にこの分類は結構重要だと思っています。今日、本当に勉強をするのかしないのか、判断の基準になります。
やりたくないレベル | 具体的な理由 | どうする? |
3(凄まじく、やりたくない) | 体調不良・緊急の用事・極度の睡眠不足 | やらなくてよい |
2(かなり、やりたくない) | 仕事や用事の締め切りがある | それでもやる |
1(ちょっと、やりたくない) | 気分が乗らない | とにかくやる |
やりたくないレベル3の時は、素直に勉強を諦めるべき
凄まじくやりたくない時に勉強をやらないのは、当たり前と思われるかもしれません。ただ、勉強が習慣化していると、「どんな状態でも勉強をしよう」とか、「絶対に毎日やらなくては」という気持ちが常に心に存在するようになります。その気持ちとの駆け引きが結構キツいので、自分の中でしっかりとルールを決めておくことが重要です。
まず、体調不良の時は素直に休むべきです。「ちょっと風邪気味かな?」という時に無理をして勉強をすると、体調を崩してしまうことがあります。そうすると、より多くの勉強の機会を失う事になります。発音の練習をしていて、喉を傷めたときにも、無理をしないようにして下さい。完全に治るまで声を出さないようにしないと、悪い状態が長引いてしまいます(何度も経験あり)。
緊急の用事がある時も、もちろんそちらを優先してください。習慣化の力は結構恐ろしいもので、例えば虫歯がめちゃくちゃ痛くても、「歯医者に行く前に、単語の暗記だけはやっておこう」みたいな気持ちになることがあります(実話)。逆に言うと、それぐらいの執着心を育てないと、毎日の勉強は続かない、という事だと思います。
何らかの原因で睡眠不足の時も、思い切って寝てしまいましょう。寝不足で勉強をしても効率が悪いです(特に30代後半以降)。
二日連続でサボるのは避けるべきですが、一日しっかり休んで勉強を再開するのは、悪くない選択です。この判断は冷静に行うべきです。
やりたくないレベル2の時は、無理をしてでもやるべき
この部分も意外に重要です。何かと理由を付けて、やらない事を正当化しようとする自分が存在するときがあります。また、本当に仕事や用事の締め切りが迫っていて、そちらを優先したくなる時もあります。ですが、もし本当に英語の勉強を続けたいならば、このタイミングで英語を優先する判断が必要になります。
つまり、仕事や日常よりも、英語学習が大切であることを、自分自身に知らしめる必要があるのです。最悪、仕事や日常に支障が出たとしても、英語学習を優先出来ればOK、ぐらいの気持ちで取り組む必要があります。極端に聞こえるかもしれませんが、ここまでしないと、簡単に人はさぼり始めます(個人の感想です)。
英語学習の合間に仕事をする、ぐらいの意識でちょうど良いと私は思います。ちょっと異常に聞こえるかもしれませんが、この精神状態にはプラスの面もあります。仕事や日常で何かストレスが溜まることがあったとしても、それらは優先度が低いので、たいした事ではありません。それよりも英語に集中しよう、という気持ちを持てれば、メンタルをコントロールしやすくなります。どこまで本気でこの世界に踏み込むのかは、個人の裁量によりますが……(結構ヤバい人になる可能性あり)。
やりたくないレベル1に慣れてくると、勉強が続きやすくなる
ある意味、やりたくないレベル1は通常の状態と言えます。「勉強がやりたくて仕方がない」と言う風には、私はなったことがありません。毎日、勉強のスイッチをオンにするために、未だに抵抗を感じています。ただ、この状態に慣れてしまえば、「あーあ、仕方ないから今日もやるか」という感じで、なんとなく勉強を開始することが出来るようになります。
英語学習を始めたばかりの方は、毎日のように「やりたくないレベル2」を感じてしまう可能性があります。ですが、徐々にこの「やりたくないレベル1」の日が増えてくるはずですので、そこまでの辛抱です。「ちょっと、やりたくない事」を毎日続けると、のちのち、大きな成果を得る事が出来ます。そして習慣化を実現できれば、そのこと自体でも、かなりの満足感を得られると思います。
ということで、最初のうちは本当に大変ですが、毎日の英語学習は大人の趣味としても、かなりおススメです。学習を始める年齢は、全く気にする必要は無いと思います。記憶力よりも、継続する覚悟の方がよっぽど重要です。