発音学習の優先順位はどうすべき?

追記:現在elsa speakという発音学習アプリを利用していますが、かなりおススメです。独学者でも発音学習がしっかりと出来るので、画期的だと感じています(簡単ではないですが)。

以下の記事は私がelsa speakと出会う前に書いたものなのですが、記録として残しております。

初学者にとっての「発音学習ハードル高すぎる問題」

発音の勉強は、とにかく大変です。これを独学の初心者にやらせるのは酷です。それなのに、これを英語学習の一番最初にやりましょう、と言っている上級者の方が非常に多いです。最初に発音をやらないと、のちのち後悔するとか、脅しにかかっている人さえいます。初心者の人へ配慮が足りていないと思います。これをご自分の塾の生徒に言うならば、問題はないでしょう。手取り足取り教えてあげられますから。 スポーツに例えてみると、バスケットボールの独学の初心者に、本を見てシュートとかドリブルが出来るようになれ、と言っているようなものだと思います。完全マップで森沢さんが、なぜか発音と英会話には触れていないのは、意味があるような気がします(とりあえずここはスキップしてもよろしい、という意味だと私は勝手に解釈しました)。独学者の私は発音の勉強に関して非常に迷い、不安を感じました(現在もあまり払拭されていません)。

私は学習最初期にこの分野のベストセラーである「英語耳」を購入し、発音の練習を始めました。「英語耳」は非常に良くできた本で、発音の口の形や、舌の位置の図解も役に立ちます。CDもついています。ただ、本の通りにやれたとして、ネイティブかそれに匹敵するレベルの先生がそばにいない限り、自分の発音が正しいのかを確認する方法がありません。フォニックスの本を買ったとしても独学なら条件は同じです。

YOUTUBEで探せば、発音に関してこれでもか、という解説をしてくださっている人がたくさんいます。しかし自分の発音をチェックしてもらうわけには行きません。 長い目で見れば発音の勉強は必須だと思います。「最初に発音の勉強を徹底的にやりましょう」とおっしゃる先生や上級者は多いし、それは間違いなく正しいです。ただ、何度も言いますが、独学の人にとって、発音の勉強は相当にハードルが高いです。

練習には日本語とは違う発声が伴うので、肉体的にも相当消耗します。学習初期の人には発音学習が挫折の原因となりうるでしょう。 というわけで、私は一度、発音の練習を諦めることにしました。その後3年目に再び着手することになるのですが、当初は完全に捨てたような気持ちでいました。つまり、はじめの2年間はカタカナ発音で音読をしていました。それがどれくらいのデメリットだったかは、判断しかねます(恐らく結構デカいデメリット)。

ただ、発音勉強のせいで英語学習自体に挫折してしまったら、元も子もないです。 初心者の方はとりあえず「英語耳」か、その他の評判の良い発音の本を買ってみて、ちょっと試してみるのは良いでしょう。そのまま練習できそうなら、やればいいし、キツかったら後回しにしてもいいと私は思います。「発音の練習を後回しにする」というのは、全くの邪道なのでしょうけれど、特に独学者にとって、モチベーションの維持が最優先事項だと思います。

なぜ学習3年目に「英語耳」を再開したのか

リスニングの勉強が進んで、「もっとちゃんと聞き取りたい」と思ったため、「自分に足りないのはなにか」を考えたときに「発音の勉強を飛ばしていたな」という意識が強くなったからです。それと、ボキャビル(単語増強)をやる段階になっていたため、新しい単語を、正しい発音で発声しながら覚えよう、と思ったのです。 そのような理由があったため、難解な発音の勉強に対するモチベーションを維持することができました。

「チェックしてくれる先生がいないので、間違って学習しているかもしれない」という心配は常にありました。ただそれでも、得るところが多そうだな、というように感じるようになっていました。それまでの2年間でリスニングや音読をしていて、ネイティブの音声にも少しは聞き慣れ、発音の大切さが実感できた、ということでもあると思います。 そして、三ヶ月みっちり「英語耳」をやった結果、かなり得るところがありました。

発音がキレイになったかは分からないですが、根拠を持って発音できるようになったのが大きいです。リスニングの訛りや省略に対して、より分析的に聞くことが出来るようにもなりました。練習は大変でしたが、初心者のときほど抵抗は感じず、必要性を感じながら学習が続けられました。

単語耳のだいぶ後で、ネットで見かけたこの本を試してみました。著者の方はYOUTUBEでもチャンネルを持っているので、もし興味をお持ちでしたら、最初にそちらをチェックするといいと思います。独学者が自力で、それっぽい発音を手に入れる手助けになると思います。ただ、この本はあくまで方法論を解説する物なので、身につけるには大量の練習が必要になります。発音練習をどのように自分の勉強に組み込むかは、個人の裁量になると思います。あまり頑張りすぎないで、じわじわと向上させていく、という意識でやるのがベストだ思います。独学者にとっては、モチベーションを維持するのが難しい分野かもしれません。

オンライン英会話と発音学習

学習7年目でようやく、私は英検1級を受験するためにオンライン英会話を始めました。それまで、自力で発音練習をしていたのですが、ここで初めて先生に客観的に評価をうけることになりました。

時々発音のミスを指摘されるものの、私の発音は普通に理解してもらえるし、最初から「発音が良い」と褒められることさえありました。なので、独力でもそこそこ練習はできるものだな、という確信が持てました。その後、6ヶ月ぐらいオンライン英会話を継続していると、自分でも少しづつ発音が良くなっている実感がありました。

恐らく先生の発音を常に聴いているので、それが参考になったのだと思います。ただ、私はネイティブではない先生の授業を主に受けており(値段が安いので)、ノンネイティブの先生方は発音に甘い、という傾向もあると思います。とりあえず伝わればいいよね、という感じの先生も結構います(笑。

ただ、時々発音にすごい厳しい先生もいて、細かく指摘を受ける、ということもあります。ネイティブの先生の授業を受ければ、また違った形で勉強になるのかもしれません。そこはおいおい、私も経験して、このブログでフィードバック出来ればと思っています。

結論:モチベーションを阻害しない範囲で、地道に勉強すると良い

続けていれば、じわじわと発音が良くなっていくはずです。せっかく英語の勉強をしているので、発音が悪いままだともったいないし、他の勉強にも悪い影響があります。なので、出来る範囲で発音学習はするべきです。ただし「モチベーション優先」ということを私は大きな声で言いたいです。そしてまた、発音学習を後回しにしても、致命的なことにはならないはずです

ところで私は、英検1級の2次試験で、発音が10分の5というかなり低いスコアを取りました。オンライン英会話で褒められていたのは何だったんだ……と愕然としました。みんなお世辞だったの?

その結果、めちゃくちゃギリギリの合格になって、非常に悔しい思いをしております。試験の時、少しでも発音に気を配って話をしていたら、こうはならなかったハズ……と思い、リベンジを果たすべく発音の練習中です。音読やシャドーイングで経験値を貯めていきたいと思っております。また、オンライン英会話で話す時も、発音により気を配るようにしています。

発音の勉強法については、他にまた記事をあげられたらと思います。もちろん私は学習者なので専門的な事は言えません。ただ、四苦八苦しているレビューも、特に独学者の方に対しては価値があるし慰めになるはず、と私は信じております(私もそういうブログをよく見に行きます。