
難問模試のリスニングをやっていたら、英語のハノンの効果を感じた
現在私は、TOEICのリスニングの細部を聞き取るために、NHKラジオの実践ビジネス英会話を繰り返し聞いています。
TOEICの試験日が迫ってきたので、実践的な練習もやる事にして、現在以下の本をやっています。
最後まで解いたのち、またレビューを書く予定ですが、今のところ、この本はかなりの良書だと感じています。難問模試と言っても理不尽な難しさでは無くて、あくまでもTOEIC本番で出るような問題の中で、難しい問題を集めたような内容になっています。
本番のTOEICでは、かなり簡単な問題もいくらか出題されますが、この本にはそのような「あまり苦労をしない問題」は除外されている印象です。さらに、問題の一つ一つが丁寧に作られているので、問題を解いた後に復習をしていても、得るものが多いと感じています。
この問題集の難易度が高いのは確かなのですが、今のところ、それほどミスなく問題を解くことが出来ています。実践ビジネス英語を毎日聞いている成果が、少しづつ出ていると思います。特に、リスニング音源の細部で「何を言っているのか、全くつかめなかった」というケースをだいぶ減らせていると思います。
加えて、現在私は英語のハノンの中級をやっているのですが、これもまた音源の細部をとらえるのに、かなり効果があると感じています。
上記の難問模試を解いている中で、特に役立ったと感じた部分があったので、今回はそれをご紹介したいと思います。
高速で発声練習をしていると、高速の音源に耳が付いて行く
最近私がやっている、英語のハノン(中級)の文章
問題文をそのまま掲載するわけには行かないので、アレンジした文章を使って説明をします。
私は現在、英語のハノン「中級」で、「whetherが名詞節を導く場合・Oになる」という部分をやっています。文章だとこんな感じです。
I am wondering whether she will come to the party.
(彼女がパーティーに来るかどうかが気になるところです)
この文章を、指示に従って瞬時に変換して、
I am wondering whether she will come to the party or not.
とか
I am wondering whether or not she will come to the party.
のように高速で発声をする練習をしています。
この項目は、英語のハノンの「中級」の中では、かなり単純でリピートがしやすい物です(or not を付けるだけなので)。そう思えるのも、私が英語のハノンの練習に、かなり慣れてきたからだと思います。実際に、もっと難しい物が今までたくさんありましたし、今後も出てくると思います。
参考までに、音声だけなら以下のウェブサイトで無料で聞いたり、ダウンロードする事ができます。興味のある方は、本の詳細について案内もあるので、是非見てみてください。
音声を聞いて頂くと分かると思いますが、特に「中級」の男性のナレーターは、発声のスピードがかなり速いです。慣れていないと、付いて行くのが非常に難しいと思います。ですので、初めて「英語のハノン」をやる方は、「初級」から始める事をおすすめします。
難問模試で出てきた、かなり圧縮された文章(リスニング音声)
一方で、難問模試のpart3で以下のような文章がありました(内容はアレンジ済み)。
I’ll ask my teammates whether there are any other issues that they are concerned about.
(その他に気になることがないか、チームメイトに聞いてみます)
男性のナレーターがかなり早口で、この文章を発声していました。長い文章なので、これを早口で言われると、意味が掴めなくなってしまうケースも出てくると思います。しかも難問模試では、この部分が解答に絡んでいて、
問い)男性は何をすると言っていますか?
答え)チームメイトと話す
と言う感じで問題が作られていました。
「I’ll ask my teammates」までが聞こえていれば、正解を選べる問題ではあると思います。ただこのようなケースで、後ろの部分が聞き取れないと、疑心暗鬼になって間違った答えを選んでしまう事もあります。ですので、文章全体の意味が取れていることは、結構重要です。
whetherの部分が耳に入ってきたのは、ハノンのおかげだと思った
先ほどご紹介したように、私はここ最近、whetherとかwhether or notを含む文章を、英語のハノンを通して、高速で発声しまくっていました。おかげで、難問模試でwhetherを含む文章(高速)が出てきたときに、自然に耳に入って来たのだと思います。思いがけない経験だったので、かなり印象に残りました。
今まで同様の文章(whetherを含む長文等)を何度も聞いたことがありますし、高速で聞く経験もしています。ただ「自分で発声していた」からこそ「自然に耳に入ってきた」のだと感じました。
TOEICで時々、めちゃくちゃ早くしゃべるナレーターとか、癖の強いナレーターが出てきて、ギョッとした経験は多くの人にあると思います。いくら練習を積んだとしても、相性もあって、全く聞き取れない部分が出来てしまう事があります。細部を聞き取る事を考えた場合、それが割と悩みの種でした。
ですが、高速で発声する経験を積んでいると、少なくても「ギョッと」はしなくなります。恐らく、速いスピードに慣れるためには、高速で聞く経験だけでは不十分で、高速で話す経験も必要なようです。つまり、英語のハノンをやることによって、圧縮されて不明瞭になった音声に対して、より経験値を積むことが出来るのです。
結果として、難易度の高いリスニングが出てきたときに、完全に意味は取れないにしても、手がかりが見つけやすくなるはずです。また、その音声が、英語のハノンで練習した文法事項に関係していれば、かなり高速だったり圧縮されていても、意味が取れる可能性が高くなると思います。
スピーキングの経験値はリスニングの経験値に応用できる
音声の細部を聞き取るためには、推測が非常に大切です。圧縮されたり、高速で話された部分は、完全に聞き取ることが不可能に近い時があります。これに対応するために、大量の音源を聞いて、経験値を貯めることはもちろん有効です。
様々な国籍のナレーターの英語を聞いておけば、特徴的なアクセントに対応ができます。また、ビジネスシーンで頻出するような言い回しを何度も聞いていれば、その一部を聞いただけでも、全体の意味を推測できる時があります。
ただ今回「自分でめちゃくちゃ早く発声した事がある」という経験が、リスニングの細部を聞き取るのに有効であるという経験をしました。繰り返しになりますが、普段から高速な文章をリピートしていると、リスニングの本番でビックリしなくなりますし、圧縮された部分から意味を取り出しやすくなります。この経験値の貯め方は、個人的に初めて気が付きましたが、かなりおススメです。
というわけで、英語のハノンはリスニングにもかなり効き目がある、というお話でした。個人的に、英語のハノンの学習はまだまだ先が長いです。さらなるリスニングに対する効果も期待しつつ、勉強を続けようと思っております。