2023年に公式問題集4(2018年10月発行)を初めてやったレビュー

過去の公式問題集は今でも十分に使えるし、中古ならコスパが良い

最近、少し古めの公式問題集のうち、今まで手を付けていなかった物をまとめてやっています。今回は公式問題集4をやったのですが、問題の質は良かったですし、現在のTOEICと比べてもほとんど違いは感じませんでした。今でも十分活用できると思います。ちなみに、公式問題集5・6も先日レビューをしました。

4・5・6とやってみて思ったのは、結構難易度にバラつきがあるということです。例えば公式問題集6のTEST1のリーディングは、かなり手ごわかったです。一方で同じ公式問題集6のTEST2は、リスニング・リーディング共に標準的な難易度でした。と言う感じで、同じ問題集に含まれる二つの模試だけを見ても、難易度に結構な違いがあります。

基本的に公式問題集は、繰り返し解いて勉強する方が多いと思うので、そこまで難易度を気にする必要は無いかもしれません。ただ、本番と同様に、難易度にブレがあるということは頭に入れておいても良いと思います。

というのも、模試で点数が取れなくても、本番で良い結果が出るケースはたくさんあります。もちろん逆のケースもあるわけですが、要は、TOEICの点数には運の要素があるということです。ですので、複数回受験をすると、良い点数が取れる可能性が高まるはずです(現在の実力の範囲内で)。

流通量が多いので、状態の良い中古が手に入りやすい

公式問題集は定価で買うとかなりコスパが悪いです。一方で、中古のバックナンバーならば、質の良い物がそこそこ安く手に入ります。フリマアプリやアマゾンの中古価格を、定期的にチェックするのがおすすめです。個人的に思う中古価格の目安は、

状態:良非常に良い
公式問題集1~3700円~1000~
公式問題集4~61000~1500~
公式問題集72000~2500~
公式問題集82500~3000~
すべて送料込みの中古価格

上記のような感じになると思います(かなりおおざっぱです)。

公式6ぐらいまでが、価格的にねらい目かと思います。個人的には、公式問題集7・8・9は、中古で買っても今は高すぎる印象です(定価は3300円)。また、新しい物を積極的に買うメリットはあまりありません。古い物と比べて、内容にそれほど大きな差は無いからです。

というのも、ここ数年で、TOEICの出題範囲・傾向に大きな変更点はありません。また、先ほども述べましたが、公式問題集は本番と同様に、難易度のブレがかなりあります。公式問題集は安く手に入ったものから、やっていけば良いと思います。

という事で、模試に2000円以上出すならば、例えば以下のような、市販の良質な模試を選ぶのもおすすめです。

公式問題集はもちろん質が良いのですが、解説がそんなに充実していません。初中級者の方は特に、上記のような解説が詳しい模試を、繰り返し解くと学習の効率が上がるはずです。

状態の良い中古を買うためのポイント

アマゾンの品質表示「良・非常に良い」は経験的にそこまで信用ができません。大手の中古書籍店から買っても、書き込みが多くて返品や交換をしたことが何回かあります(なぜか英語学習用の書籍で事故が多い)。

時間があるならばフリマアプリで、商品の写真や説明を十分吟味した上で購入すると、質が良くて安い物が手に入りやすいです(多少の慣れは必要だが難しくは無い)。

公式問題集4のTEST2のリーディングが難しかった

公式問題集4の私の得点をご紹介します。

この公式問題集には模試が二つ入っています。それぞれの点数は以下の通りでした。

テスト1

リスニング   98/100 part2で1ミス part4で1ミス

リーディング  99/100 part6で1ミス

テスト2

リスニング   99/100 part3で1ミス

リーディング  94/100 part6で1ミス part7で5ミス

リスニングに関しては、かなり聞き取りやすい内容でした。part2の難易度も抑えめで「受け答えに距離のある問題」も少なかったです。

ちなみに「受け答えに距離のある問題」に関しては、以下の記事で説明しています。

part3とpart4も一部細部が聞き取れない物があるだけで、ほぼ意味は取れました。

リーディングもTEST1の難易度は標準的でした。私は最近、特急シリーズで大量にリーディングパートの問題を解いています。そのおかげもあって、素早く解く習慣がついてきました。今回の模試でも、すべて解き終わって、10分ぐらいは時間が余りました。

900点後半から、満点を目指している方は、リーディングパートで時間を余す事は結構重要です。見直しの時間が少しでもあれば、怪しい解答の最終確認をして、ミスを発見できる事があります。

TEST2のリーディングに、正解の根拠があいまいな問題がある

今回、TEST2のリーディングは結構手ごわかったです。公式問題集6のTEST1のリーディングと同様に、part7の一部の問題が難易度高めでした。その理由も似ていて「正解を選ぶための根拠があいまい」な問題がいくつかありました。

二つの選択肢のどちらも正解のように見えて、かなり迷った挙句、結局間違ってしまいました。本番でも同様の問題は出ますが、わりと珍しいケースです。実際に遭遇した場合は、時間を無駄に消費しないために、いったん保留にする事をおすすめします。あとで見直しの時間を使って、これらの問題を検討すると時間配分が上手く行きます。

また、時間が足りなくなりそうな場合は、このような問題は、思い切って諦める事もアリです(適当にマークする)。全体を通して見れば、選択肢の根拠があいまい「ではない問題」の方が圧倒的に多いので、そちらを優先した方が点数が取れます。

難易度的にも、現在のTOEICと変わらないように感じた

今回の公式問題集4には、一部難易度の高いところがありましたが、現在のTOEICの難易度と非常に近いと思います。本番の試験でも、受験回によって難易度のブレがあります。それを含めて考えても、まさにTOEICの試験そのものです。

やはり、出版年の古さはほとんど気にしなくて良いと思います。本番の練習として十分使えます。問題の質も良いので、繰り返し解く勉強にも適しています(解説は最低限ですが)。

公式問題集と比べて本試験で、リスニングの点数が下がる理由

リスニングに関して、私は公式問題集では98~99点取れても、本番ではもう少しミスが多くなります。これは公式問題集の難易度が、本番よりも低いからでは無いと思っています。原因として考えているのは、自宅と試験会場におけるリスニング環境の違いです。

当たり前ですが、自宅で聞くリスニング音源のほうが、クオリティが高くなります(リスニングの環境が良いので)。試験会場では、スピーカーから流れる音源を、離れた位置で聞く必要があります。席の位置にもよりますが、ボリュームが足りなかったり、雑音が含まれることがあります。そのせいで、聞き取り辛くなり、多少点数が落ちるのは仕方のない事です。

ただ最近、かなり酷い試験会場に当たったことがありました。ということで、会場の違いにおけるリスニングの聞こえ方に関して、少し考察をしてみました。

将来的には、試験会場でも自宅と変わらないクオリティで、リスニングをすることが出来ればと思います。不明瞭な音源を聞き取る事も勉強になるかもしれませんが、それはTOEICの試験範囲では無いはずです。会場によって不公平が生じている現状が、いつか改善されて欲しいです(実現の可能性は低そうですが)。